ビーム光線!?レーザ刻印とは?
2019年11月27日製造をやっていると、誰しもが聞いたことのある「レーザー刻印」。
実際にどんなものか、見たことはありますか?
身近なものでは、指輪など、良くお店で見かける「名入れ刻印」なんかで利用されているものの多くは、この「レーザー刻印」です。
実は、私達が毎日使っているスマートフォンや、家電などの電子器具の中にも、こんな感じで使われています。
このように、小さなチップに入っている型番やシリアルナンバーも、基本的には「レーザー刻印」で印字されています。
では実際にどうやってやっているのか?
作業風景を見てみるのが一番かと思いますので、弊社提携工場で、実際に作業している動画をご覧ください。
肉眼では見ずらいですが、強いレーザー光線を当てて、素材に傷をつけて彫り込んでいくプロセスが、この「レーザー刻印」です。
レーザー刻印のメリット
上記の写真がレーザー刻印でプリントされたステンレス素材のものです。
ピンポイントで、レーザー光線を照射できるので、小さな文字でも高解像度でプリントができるのがメリットです。
その他、「刻印」という言葉の通り、素材にロゴをレーザーで彫り込みます。
インクを載せたプリントとは異なり、刻印されたロゴは取れたりしないメリットもあります。
また、特にインクなどを使うわけではないので、プリントコストは手間代がほとんどで、比較的安価です。
一部、レーザー光線を絞り込むためのスリットや、ジグという素材を決まった位置に合わせる台を使うものもありますが、それでも、カッターやドリルなどの物理的なものを使わずにレーザー光線で削っていくので、他の刻印方法と比べると、コストが少ないことに変わりありません。
レーザー刻印のデメリット
逆にデメリットとしては、基本的に色をつけることが出来ないという点です。
素材に傷をつけて印を入れるものなので、素材の元の色が浮かび上がります。
そのため、レーザー刻印でプリントされる色は…
メタル素材ならシルバーだったり…
木材なら少し木が焦げたような焦げ茶色だったり…
衣類であれば、素材の色がワントーン濃くなるような色だったり…
と、元の素材により付随します。
ただし、酸化オプションで、色を黒くすることくらいなら可能ですが、これもプリントする素材によります。
そのため、グラデーションのような、多色になる加工はできません。基本的に単色プリントのようになります。
また、あまり大きなプリントには向きません。というのも、その分、大きな機械を用意せねばならず、機械の大きさによって、プリントサイズが限られてしまうからです。
まとめると、こんな感じです↓
▼レーザー刻印のメリット
- 小さな文字でも高解像度で再現できる
- 刻印はインクではないので、プリントが剥がれない
- 安価なプリントコスト
▼レーザー刻印のデメリット
- 刻印なので、基本的に色付けは不可。
- グラデーションのような多色刷りは不可。単色プリントのみ可能。
- あまり大きな刻印には不向き。
最後に
いかがでしたでしょうか?
身近なスマートフォンや多くの電子機器の中に、実はたくさんのレーザー刻印が使用されていたり、指輪やボールペンなどの名入れにも多用されています。
どんな風に刻印されるのか、どんなメリットやデメリットがあるのかが分かれば、その仕上がりを容易に想像できたり、商品企画の幅が広がると思います。
ぜひ製造や企画の際のご参考にしてみてくださいね!
ありがとうございました。